犬のクッシング症候群

 

 犬の内分泌腺は 脳下垂体、甲状腺、副甲状腺、膵臓、副腎、卵巣、精巣などで、内分泌疾患は内分泌腺から産生、分泌されるホルモンの異常でおこります。発育、代謝、生殖、皮膚など色々な症状を発現します。副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンの過剰分秘がクッシング症候群といわれております。即ちステロイドホルモンの過剰分秘による様々な傷害を及ぼすことをさします。この病気は発見者のアメリカの脳外科医クッシングH.Wの名に因んだものです。 この病気にかかった約半数は甲状腺の働きの低下がみられます。

 

 

副腎は、腎臓の上に存在して体が正しく機能するように、さまざまな調整をするホルモンを分泌している器官である。犬で副腎から、持続的にステロイドホルモンが過剰に分泌される症状クッシング症候群と呼ぶ。ステロイドホルモンと聞くと毒物と勘違いしてしまう方もいますが、それはとんでもない間違いで、正常な人・動物で一定の量のステロイドホルモンは分泌しています。ステロイドホルモンは、全身での代謝(糖や脂質、タンパク質、ミネラルなどの物質が使われること)を調節しています。 代謝がおかしくなるため、肥満をはじめとしたさまざまな異常がでます。

備考まめ知識・人の定義 では

ACTHを過剰に分泌する機能的な下垂体腫瘍による異常(犬はこれが90%以上)⇒Cushing病

下垂体腫瘍がないもので同様な障害がある場合⇒Cushing症候群  

動物は人の定義から考えると矛盾あります。

犬種 年齢 

プードル・ダックス・ビーグル・ボストン・ボクサー・マルチ・ヨーキー・ポメラニアン・ハスキー・シーズーなど 年齢 平均8歳。(6ヶ月ー17歳)

性差 なし

脱毛しないクッシング多い。 脱毛する犬種はマルチ ヨーキー ハスキー シーズー 白系の犬。

副腎腫瘍はメス犬に特に多く、下垂体性はボクサー、ダックスフント、ミニチュアプードル、 副腎性はジャーマンシェパード、トイプードルに多いと記されてます。

 

病因

クッシング症候群とはコルチゾールというホルモンの過剰に伴う様々な症状がみられる状態を総称的にさすものである

実際に副腎機能が高まった状態の自然発生クッシング症候群と,アレルギー疾患、腫瘍などで長期に副腎皮質ホルモンを投与されていたものに多い(コルチゾール過剰)医原性クッシング症候群がある.これらは症状が非常ににているが病気の本質は全く違う。

自然発生クッシング症候群
 自然発生の病気では副腎は下垂体からのホルモンの影響で大きくなっていたり,あるいは腫瘍化して大きくなっている。犬の場合は下垂体性が80%である。下垂体は過形成に腫大する。過形成に腫大した 微笑腺腫や巨大線種から、ACTHが過剰に分泌される。ACTHは血液にのって両側性に副腎の腫大がおこる。 残り20%は機能性副腎腫瘍である。 片側性であることが殆どである。線種:腺癌は1:1の割合でおこる。片側は萎縮している。 腫大した副腎からコルトゾールが過剰にでている。ネガチブフードバックはなし。ACTHはでていない。手術で腫大した副腎とるとアジソン病になる。
医原性クッシング症候群
ACTHでる暇ない。医原性では実際の副腎は萎縮して機能は低下している. 急にコルチゾールきってはいけない。

 

症状

●水を多量に飲む(2次性尿崩症のため)脱毛,多食、●左右対称性脱毛、 pot belly(ビール腹)、肩、腹部への脂肪の移動。筋の脱力、皮膚石灰沈着。● 呼吸器症状。パンチィング(休憩時も)軽度の運動で呼吸困難。筋肉萎縮。● 肝腫大。肺高血圧 まれな症状● 雌の雄化。アンドレの過剰。雄の雌化。アンドロ減少 下垂体腫瘍でまれに神経症状。発作。行動異常。● グルココルチコイドの作用 糖新生 脂肪からつくらない 筋肉消費によりアミノ酸からグルコーズをつくる。筋肉へる。 皮下識の蛋白減る。腹が薄くなる。運動 散歩すなくなる。蛋白が使用される。● 脱毛、毛根の栄養がとられて脱毛。手術時の脱毛。蛋白消費症。 血糖高くなる。糖新生。糖と脂肪が肝臓に蓄積 肝臓でかくなる。グリコーゲンと脂肪が蓄積 インシュリン拮抗作用 糖尿病 ブドウ糖を利用できない。脂肪細胞の脂肪を分解作用を示し、NEEAの放出をおこす。脂肪肝おこしやすくなる。● 血圧上昇、濾過量多くなる。●抗利尿ホルモンとの拮抗。抗利尿ホルモンを与えると多尿はなおる個体もある。 骨質が薄くなる。caあってもだめ。蛋白質である骨質を減少させる。異所性石灰化。骨折、肋骨全部折れた猫もいた。 筋力がおちて、体重増加 足が上向きになる 爪がのびる。蛋白の代謝が悪いのでのびた爪がぼろぼろ。 すきまが開いたようなあるきかた。甲状腺と併用 たべこぼしなどあり。 ●大型犬 腹腔の肝臓、脂肪大きくなったためすわってしまう。膝に怪我がある。(クッシングエルボー) 後肢がふるえる。

診断
CBC

RBC 雄では正常。雌では正常から増加。 WBC はやや増加。Seg↑、Lym↓、Mon↑、Eos↓ ステロイドパターン WBC増加(1600/mm) リンパ球低下(PB6%) 好酸球減少(100mm以下)

生化学検査

ALT、ALPの上昇。犬はγーGGTの上昇をともなう。T-cho↑、BUN↓ 尿比重 1.010(1.020以下) 2次性腎性尿崩症(多飲・多尿) 尿路感染・約50%の症例でみられる。尿が薄い、膀胱アトニー、尿貯留 糖尿は約5%でみられる。 臨床所見 ALP(5-100倍)ALPの高さとクッシングの悪さが比例するわけではない。しかし高いものには悪い症例ある。 ASTの上昇。 T-CHOの中程度の上昇。(250-400mg/dl) 血糖の中程度の上昇(105-160mg/dl)_DMの誘発 耐糖能の低下、高インスリン血症。DMの誘発。

確認検査

薬物投与のため。下垂体の腫瘍、副腎の腫瘍が原因なので、腫瘍の確定診断ができてないのに、抗腫瘍剤を使用することは犯罪。

検査の価値。過大評価しないこと。一般集団には行わない。必ず疑いをつよめてから。検査は誤った値をだしことある。身体検査はきちんと。                                               

確認診断 自然発生クッシングが十分に疑われる。 低用量デキサ
  少し疑われるが自信がない  ACTH負荷テスト
  自然発生か医原性は ACTH負荷テスト
  クッシングを除外したい  尿コツチゾール/クレアチニン比ACTH負荷テスト  

 

ACTH負荷試験
 

合成ACTH 0.25/H IM 60分後測定 下垂体性の85%。副腎腫瘍の70%で診断的。抑制がみられなければ医原性確定。アジソンの診断もなる。重大な疾患がある場合はLDDより優れる。 腎不全、糖尿病あると、慢性のストレスで副腎おおきくなる。クッシングと鑑別つきにくい。 PRE 0-10ug/dl、正常5-20ug/dl、クッシング10-36ug/dl グレーゾーンあり。

ACTH負荷試験・左向法 クッシングの症例は病院におきたくない。ストレスに弱い。初回のみpre、1時間、2時間  2回目からはpre、1時間おかしな個体のみ2時間。 ivで1、2hour後の採血が値に変動なし。imすると8-12時間変化。皮下では18時間かかり、個体差がでやすい。 コートロイシン1AMPは治療目的のコートロイシンzに比べ10倍位の過剰な量を投与している。 治療の過程で必ずおこなう。

正常犬  6-11ug/dl(14-20ug/dlボーダーライン)    

ストレスのない犬   0.5-2.0ug/dl  

病院になれていない犬 2-8.5ug/dl    

Preは来院ストレスでかわる。      

千葉から武蔵境来院時20ug/dl、地元千葉1.8ug/dl 下垂体性クッシングはACTHに過剰反応postが20ug/dl 低下症の診断・医原性副腎機能低下症、アジソンはACTHに反応せず正常から低値。 副腎性クッシングはpreが20ug/dl高い。ACTHに反応せずpostがあまり変わらない。 post15-20グレーゾーン。

 

低用量デキサメサゾン負荷試験
 

疾患が十分疑われるときに実施 迷いがある場合やスクリーニングとしてはACTH負荷試験の法が良い。 自然発生と医原性の区別は可能ではない。 他の疾患でまぎらわしい結果あり。 下垂体性で95%、副腎腫瘍で100%、総合で90-95%検出可能。

方法・0.01mg/kgは陰性のネガティブフュードバックの量。副腎腫瘍の場合はかってにコルチゾールを出しているので影響を受けない。また下垂体性では下垂体の腫瘍からACTHがかってにでるのでコルチゾールは影響うけない。 0.01mg/kg IV 4,8時間のコルチゾールを測定する。 8時間で抑制されなければクッシングと診断してよい。 4時間で抑制、8時間抑制されない、これは医原性が示唆される。

高用量デキサメサゾン負荷試験
  0.1mg/kg iv して4,8時間のコルチゾールを測定。 0.1mg/kg ivは副腎腫瘍からでているネガテュブフードバックの量。 副腎の腫瘍なら抑制を受けないが、下垂体性のクッシングはACTHがネガチブフードバックがおき抑制される。 preのコルトゾールの1/2以下なら十分な抑制。 postで十分な抑制のみられたものは下垂体性。 コルチゾール<1.5ug/dlなら確定的。 postのサンプルで不十分な抑制の場合   副腎腫瘍(症例の100%)   下垂体性(症例の25%)   下降がないといっても副腎性とは診断できない。

 

血漿中のACTHの定量

 下垂体依存性の症例はACTHが高い。(>45pg/ul) 但し25%グレーゾーン。(10ー45pg/ul) 副腎腫瘍の症例はACTHが低い。(<20pg/ul) 血液はヘパリン、またはEDTA入り。 すぐに血漿を分離する。氷のなかで、遠心。冷蔵庫の中で遠心する。プラスチックチューブで凍結。うまく献体をあつかわないと、誤差でやすい。

治療

 犬のクッシングは治療したからと言って必ず生存期間が長いとういエビイデントはない。Cushingのゴールは数字の病気ではない。PU/PD、脱毛の改善。 臨床症状のない個体は治療しない。最初から食欲不振のある症例は基礎疾患を考える。クッシングで食欲不振はない。

op`-DDD製剤 

 

犬・25mg/kg/day bid、po 当初5-10日予定 治療のゴール 食欲を下げる、飲水を下げる、ACTHを正常化 op`-DDD導入治療 日曜休診用 指示 食欲がさがったら休薬。廃絶のことではない。金曜に指示 土曜に食餌を2/3に。がつがつ食べる様子を確認。日より25mg/kg/day、poを投与。月、火、水に電話。

ポイント 指示 食欲がさがったら休薬。廃絶のことではない。またオーナー飲水量 を測定。食欲低下は飲水低下より先。食欲を見ながら投与。食べているときオーナーの顔をみることは、あきている証拠。昏睡、嘔吐、下痢 休薬。飲水量 が60ml/kg/day以下に低下する。 投薬はグローブをはめること。手を洗うよう注意。

op`-DDD効果判定

POST <1   2週間休薬 低用量で調節。50%減など。
1-3   25%減量の週1回で維持 3-7日  
25mg/kg/day bid、po >7      

再導入2日 一番大切なのはオ−ナーの意見

オーナーが調子悪いと言えばACTHのpostが3でも良好な導入とは言えない。 ACTHのpostを少し上に維持する。

ACTHのpostの値が高値

飲んでいない可能性高い。 粉にしてコーンオイルに混ぜる。ゾロ品は効かない個体あり。 ゾロなら本物のかえる。吸収悪い犬いる。低下症になると皮膚が黒くなる。白プードルが黒くなることもある。 再検査1,3,6mon。

 

  

  op`-DDDの維持 ACTHのpost 3-7日で良好な導入。その後 @25mg/kg/day bid、po 量 を1週間で分割してあげる。 A25mg/kg/day bid、po 週1回のみ Bop`-DDDを休薬、様子をみる。再発みられたら再導入。 治療したからと言って必ず生存期間が長いとういエビイデントはない病気なのでオーナーとよく相談して維持はきめる。様々な報告あり。低下症は皮膚黒くなる。プードル白から黒に変わる。op`-DDD製剤は製造中止の動きある。人、猫では効果 ない。                

 

 

op`-DDD導入治療犬・5mg/kg、eod、po⇒5mg/kg、sid、po⇒5mg/kg、bid、po⇒15mg/kg/day、po⇒20mg/kg/day、po⇒25mg/kg/day、poのように増量 。 併用薬 オペプリム投与時は肝臓に負担かかる。ALP、ALTは上昇する。肝臓保護、解毒改善を目的。 チュアツク項目 PU/PD 食欲減少 元気・活力低下 散歩距離が減る。リンパ球の増加 好酸球の正常か。ALPの低下 血中ステロイドの正常化 ACTH負荷試験による診断

注意1 柴犬、シュナウザー,ダックスはオペプリム低用量で副作用が発現。

注意2 消化器症状は副腎不全とは関係なくおこる。 嘔吐 下痢  副作用は投与開始、または投与変更2-4日後におこる。 50mg/kg/dayでは突然死あり。  

                            

           

 

                            

 

。 ACTHのpostを少し上に維持する。 ACTHのpostの値が高値 飲んでいない可能性高い。 粉にしてコーンオイルに混ぜる。ゾロ品は効かない個体あり。 ゾロなら本物のかえる。吸収悪い犬いる。低下症になると皮膚が黒くなる。白プードルが黒くなることもある。 再検査1,3,6mon。 op`-DDDの維持 ACTHのpost 3-7で良好な導入。その後 @25mg/kg/day bid、po 量を1週間で分割してあげる。 A25mg/kg/day bid、po 週1回のみ Bop`-DDDを休薬、様子をみる。再発みられたら再導入。 治療したからと言って必ず生存期間が長いとういエビイデントはない病気なのでオーナーとよく相談して維持はきめる。様々な報告あり。低下症は皮膚黒くなる。プードル白から黒に変わる。op`-DDD製剤は製造中止の動きある。人、猫では効果ない。