猫の避妊、去勢について


去勢・避妊手術の川崎市からの補助はありませんか。

 川崎市では年によって、多少補助金がでます。年によって異なりますので、詳しくは保健所に問い合わせ下さい。また本院のホームページでも川崎市からの補助金の件は報告してゆきます。その他の地域の方は地元の保健所または市役所に問い合わせて下さい。


猫の発情周期は

 猫は長日動物で日の長くなるとき発情します。本来北半球の日本ですと1-5月の間に発情期です。その間3-20日の発情期と3-20日の発情休止期があります。人に飼われるようになっているため、私たち動物病院に来院する猫は家の中で蛍光灯を含め多くの光をあびています。そのため年中どこかで発情しているのが現状です。


避妊と去勢の違いは

雄の精巣をとることを去勢といいます。雌の卵巣、子宮を切除して、子供ができなくすることを避妊手術といいます。


雄猫は去勢しなければいけないんですか。

 まず猫の雄は去勢しないと発情時の鳴き声がうるさく、またいろいろなところに尿をかける場合が多くみられます。また喧嘩をして大怪我することも生じます。5ヶ月位 から去勢はできます。5-6ヶ月に去勢をすると尿道が狭くなり、尿路結石をおこしやすいと勘違いしてしている人がいますが、このようなことは根拠はありません。逆に5-6ヶ月に去勢を受けた方が、尿をあちこちにかけずにすむため、飼いやすい猫になる可能性は高くなるます。

 猫の雄は陰睾(所謂カタキン)は犬ほど多くはありませんが、6-10ヶ月経ったところで犬同様精巣が2つあることを確認して下さい。精巣が1つかない場合これは陰睾と言う病気で将来的にセルトリー細胞種と言う癌になりやすいので、動物病院に相談しましょう。腹腔内にある精巣を切除する必要があります。


雌猫は避妊しなければいけないんですか。

 雌は子供をとらないで長く生活すると、子宮蓄膿症など、子宮疾患や乳腺腫瘍にかかる確率が高くなります。雌猫の避妊手術をうけませんと、発情時にないたりして、近所の迷惑を掛けることにもなる場合もあります。猫は交尾排卵といって、妊娠しやすい動物ですから、とくに雄雌で飼育している場合や外に行く猫は子供をとらない場合は、避妊手術をおこなうことをおすすめします。また 野良猫は不幸な子猫を沢山生むことにもなります。 短所より長所のほうが多いので雄猫、雌猫は手術をしたほうが良いでしょう。

猫の子宮蓄膿症

 


去勢・避妊手術の欠点はないんですか。

 猫は去勢、避妊をすることにより、性欲がなくなり食欲重視になることが多く、肥満になりやすくなりますが、餌の量 や質を変えることにより、防ぐことができます。避妊、去勢も生後6ヶ月から可能です。


手術しない去勢・避妊法はありますか

2つの方法があります。

1・皮下埋没剤による去勢・避妊

ジーンズインプラント(帝国臓器・成分名クロルマジノンアセテート)

 皮下に埋没することにより、1年発情が止まる薬です。この処置だと簡単な麻酔ですみます。雌猫用にも認可がとれています。しかし処置は1年間が限界で(1回限り)、埋没により子宮疾患が示唆されていることなど欠点があります。インプラントをやめると3-6ヶ月で発情が戻ります。雌猫の認可はとれているが、副作用の多い薬です。

使用適応

 ジーンズインプラントは現在雌に対する使用は薦められませんが、雄には副作用が少ない薬です。雄の発情抑制には効果 のある薬です。 副作用報告は肥満・多食、逆に食欲減退があります。注意点として雄に対する治療は効能規格外であること、短時間ではあるが麻酔が必要であること、雄に対する効果 はだいたい80%位で、すべての雄に100%効果のある治療とは異なります。 雄の場合インプラント は1.5年で換えることが望ましいとされています。


2・注射による去勢・避妊 
コビナン(三共薬品)・デルボステロン(共立商事)(共に成分名プロリゲステロン)

 注射薬なので麻酔の必要はありません。副作用が全くないわけではありませんが、長期の使用も可能です。世界34ヶ国で猫に対する認可がとれ使用されていますが、日本では猫に対して認可がとれていません。(日本で猫に対して実験をしてないため)。

使用適応

 この薬剤は雄には効果がありません。雌の場合に限り使用できます。使用適応として@人の都合のみが優先される避妊手術はしたくない。A将来子供を生ませたいが、今発情されては困る。Bまた幼児期から重い病気を煩い、避妊手術はできない猫。 これらの発情抑制にはこのプロリゲステロン製剤の使用をお薦めします。

 使用方法は最初3ヶ月に1回投与。2回目4ヶ月に1回投与。3回目以後は5ヶ月に1回投与でずっと維持します。注射をやめると3-6ヶ月で発情が戻ります。(猫には閉経はありません。記録によると、20歳の猫が出産したこともあるそうです。)

 ドイツで生まれた薬で、ヨーロッパでは雌の犬猫の1/3使用されているとの報告もあります。(残り1/3が手術、1/3が無処置)。副作用はない訳ではありませんが、比較的長期に使用できる薬です。

 発情を止められる効果は90%位です。副作用として、軽い妊娠状態にする薬なので、肥満、多食、将来子宮疾患にややかかりやすいという点があります。(備考・よく避妊手術はおわれば副作用がないとおもっている方がいますが、副作用は肥満・脱毛など数パーセントあります。)


 これら2つの薬物は認可と現実にはおおきなギャップがあります。動物病院によっては使用してないところもあります。副作用やPL法の問題もありますのて注意が必要です。使用に関しては、かかり付けの先生とよく相談してから決めて下さい。

まとめ

  雄猫 雌猫
クロルマジノンアセテート 効果が期待される。認可なし。 効果が期待されるが、副作用強く1年のみ使用がよい。認可ある。
プロリゲステロン 効果なし。認可なし。 効果が期待される。認可なし。

本院で避妊。去勢手術、また手術しない去勢・避妊法を希望される方は予めご予約下さい。

odagawa animal hospital 

TEL 044-900-8588

AM9:00-12:30 PM4:00-8:00(日、祝6:00) 休診 木曜日


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